コロナ処理をしたフィルムの表面張力が、時間の経過で若干低下するというのは、よくあることだそうです。オレフィンフィルムなどでは、帯防剤のような添加剤が表面にマイグレートしてくるためであるということは、よく知られているそうです。
その他の理由を調べるために、PET,ポリエチレン、ポリプロプレンその他の樹脂で研究しているそうです。「筏義人ほか、高分子表面上の極性基の反転、日本化学会誌より1985」
①経時による表面の粗さの変化はない。
②放置中にゴミがつくためということもない。
③表面の極性基の時間による反転が原因である。としているそうです。
ガラス転移点が低いフィルムの場合、極性基のついた分子自身が内部にマイグレートしていくそうですが、ガラス転移点以下のフィルムの場合は、表面の極性基のみが反転するそうです。